※以下、一部ネタバレを含みますのでご注意ください。
『メイドインアビス』に登場するヴエコことヴエロエルコ。
ガンジャ隊の三賢の一人であり、深界六層にある「成れ果て村」の誕生にも深く関わっている人物です。
そんなヴエコについて調べると、気になるのがガンジャ隊でしていたという「お世話」。
一体、誰に何をしていたのでしょうか?
結論からいうと、作中の描写から考えると、ヴエコのいう「お世話」にはガンジャ隊員の性的な相手をすることが含まれていたと考えられます。
ただし、ヴエコの仕事がそれだけだったわけではありません。
看護や遺物の管理なども担当しており、ガンジャ隊の中では重要な役割を担っていました。
なぜヴエコがこのような「お世話」をしていたのか。
そこには彼女の壮絶な過去が関係しています。
目次
メイドインアビスのヴエコの「お世話」とは?
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まずは一番気になる「ヴエコのお世話とは何なのか?」から見ていきましょう。
ヴエコの「お世話」はガンジャ隊員の性処理を指す?
ヴエコはガンジャ隊での生活を振り返った際、自分について「お世話するしかできない」といった趣旨の発言をしています。
この「お世話」は普通に聞けば、食事を作ったり身の回りの面倒を見たりすることにも思えます。
しかし、作品内にはそれだけでは説明できない描写があります。
イルミューイがヴエコの匂いを嗅いだ際、「たくさんのヒトと交尾したにおい」と話しているのです。
さらに原作漫画では、ヴエコがパッコヤンとかなり親密な状態で描かれている場面もあります。
こうした描写を合わせて考えると、ヴエコのいう「お世話」にはガンジャ隊員の性的な相手をする意味が含まれていたと考えるのが自然でしょう。
ただし、作中で「お世話とは性処理のことである」と説明文のように明言されているわけではありません。
あくまで複数の描写から読み取れる意味になります。
ヴエコのお世話は性処理だけではない?ガンジャ隊での役割
ここで注意したいのが、ヴエコがガンジャ隊でしていた仕事すべてが性的な「お世話」だったわけではないということです。
ヴエコはガンジャ隊で、
- 病人の看護
- 遺物の管理
- 隊員の世話
なども担当していました。
つまり、もともと人の面倒を見る役割を多く引き受けていた人物だったのです。
後にワズキャン、ベラフと並んで「三賢」と呼ばれていることからも、単なる世話係ではなくガンジャ隊にとって必要な存在だったことが分かります。
ヴエコ本人は自分を低く評価していますが、実際には隊の中でかなり重要な役割を担っていたのでしょう。
イルミューイの「たくさんのヒトと交尾したにおい」の意味
ヴエコのお世話について考えるうえで、大きなヒントになっているのがイルミューイの発言です。
イルミューイはヴエコから母親と似た匂いを感じます。
イルミューイの母親には多くの子供がいたため、「たくさんのヒトと交尾したにおい」と表現したわけです。
ヴエコ自身には子供はいません。
それにもかかわらずイルミューイがそのような匂いを感じたことから、ヴエコがそれまで多くの人と性的な関係を持っていたことが示唆されています。
イルミューイはその匂いからヴエコに母親を重ね、次第に強く懐いていきます。
何気ない発言のようですが、ヴエコの過去とイルミューイとの関係の両方につながる重要な場面です。
ヴエコのお世話は男性だけ?女性も対象だった?
「ガンジャ隊員のお世話」と聞くと男性だけを想像するかもしれません。
しかし原作漫画には、ヴエコと女性隊員のパッコヤンが一枚の布に包まれ、裸で寄り添っているように見える場面があります。
そのため、ヴエコが性的な「お世話」をしていた相手は男性だけだったとは限りません。
ただし、この場面については単なる「お世話」ではなく、ヴエコとパッコヤンが個人的に親密な関係だった可能性もあります。
二人が恋人だったと明言されているわけではないため、ここは断定しない方がよいでしょう。
ヴエコとパッコヤンの関係については別記事で詳しく紹介しています。
ヴエコがお世話をするようになった壮絶な過去
#メイドインアビス 2期8話
“儚く強い強い憧れ”
それがヴエコにとっての『望郷』イルミューイ
奪われ続けたイルミューイの『望郷』最後の子供ファプタヴエコが好きな暖かい闇
真の闇の中の誰にも見つけられなかった光はあった本当に儚くて美しい話だ
「忘れたくないだけ‥」泣きました😭#miabyss pic.twitter.com/shNgkAtc8j
— ゴールデンチョコレート@承認欲求モンスター (@Rul0NKGbn6C5Hcy) August 24, 2022
ヴエコが自分自身を低く評価し、「お世話しかできない」と考えるようになった背景には、幼い頃の壮絶な経験があります。
ヴエコはジュロイモーから虐待を受けていた
ヴエコには身寄りがなく、幼い頃にジュロイモーという漁師の男に引き取られました。
しかしジュロイモーはヴエコを大切に育てたわけではありません。
焼けた鉄を押し付けるなどの暴力だけでなく、性的な虐待まで繰り返していました。
ヴエコが自分の容姿や身体を極端に低く評価しているのも、この幼少期の経験が大きく影響していると考えられます。
ヴエコは子供を産めない身体になっていた
ヴエコは虐待の影響によって、子供を産めない身体になっていました。
このことは後に出会うイルミューイとの関係を理解するうえでも非常に重要です。
イルミューイもまた、故郷で子供を産めないと判断されたことで居場所を失った少女でした。
育った環境は違いますが、「子供を産めない」という共通点を持つ二人だったのです。
だからこそヴエコはイルミューイを放っておくことができなかったのでしょう。
ヴエコがガンジャ隊に入った理由
ジュロイモーは「星の羅針盤」と呼ばれる遺物を持っていました。
ヴエコはその羅針盤と黄金郷の話に興味を持ち、やがて星の羅針盤を持ってジュロイモーのもとを離れます。
そして出会ったのが、黄金郷を目指していた決死隊「ガンジャ」でした。
ヴエコにとってガンジャ隊への参加は、アビスを目指す冒険であると同時に、それまでの人生から抜け出すための旅でもあったのかもしれません。
ヴエコはなぜガンジャ隊の三賢になった?
ガンジャ隊には、中心人物となる「三賢」がいました。
ワズキャン、ベラフ、そしてヴエコです。
ワズキャンは強いカリスマ性を持ち、ベラフは豊富な知識を持つ人物。
その二人と並ぶことに、ヴエコ自身はかなり引け目を感じていました。
しかしヴエコは、星の羅針盤を持ってガンジャ隊に加わり、看護や遺物管理などさまざまな役割を担っています。
本人が思っている以上に、ガンジャ隊に必要とされていた人物だったのでしょう。
「お世話しかできない」というヴエコ自身の評価と、実際に三賢として認められている立場には大きな差があります。
この自己評価の低さにも、やはり幼少期の経験が影響しているように感じます。
ヴエコとイルミューイの関係
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— 大葉かお (@Oh_baka_Oh) August 26, 2022
ヴエコという人物を語るうえで欠かせないのがイルミューイです。
二人は血のつながった親子ではありませんが、それ以上に強い結びつきを持つようになります。
ヴエコとイルミューイの出会い
イルミューイは、アビスの入口付近に暮らしていた原住民の少女です。
しかし子供を産めないと判断されたことで故郷で居場所を失い、ガンジャ隊についてアビスへ入ることになります。
そんなイルミューイを気にかけたのがヴエコでした。
ガンジャ隊にとって現地の知識を持つイルミューイは必要な存在だと説明し、行動を共にするようになります。
子供を産めない二人が親子のような関係になった理由
ヴエコもイルミューイも、子供を産めないという共通点を持っていました。
しかしイルミューイは、そんなヴエコを母親のように慕います。
ヴエコ自身は本当の母親にはなれないと考えていましたが、イルミューイが求めていたのは「母親の代わり」ではありません。
ヴエコ自身でした。
やがてヴエコもイルミューイを娘のように大切にするようになります。
ヴエコにとってイルミューイは、自分の人生では得られないと思っていた家族のような存在だったのでしょう。
欲望の揺籃によってイルミューイに起きたこと
深界六層へ到達したガンジャ隊は、飲み水として利用していた「水もどき」によって壊滅寸前まで追い込まれます。
そこで使われたのが「欲望の揺籃」という遺物でした。
願いを叶える力を持つ一方、大人には扱うことが難しい遺物だったため、イルミューイに使用されることになります。
イルミューイが心の奥で強く願っていたのは、子供を産むことでした。
その結果、イルミューイは次々と子供を産むようになります。
しかし生まれてくる子供たちは長く生きることができません。
さらに、その子供たちを食べることで「水もどき」に苦しんでいたガンジャ隊員たちの症状が改善することが分かります。
イルミューイにとっては、ようやく授かった子供を次々と奪われていく残酷な状況でした。
イルミューイが「成れ果て村」になるまで
欲望の揺籃の影響を受け続けたイルミューイの身体は、次第に人間の姿を失っていきます。
そして最終的には巨大化し、ガンジャ隊の人々を内部へ取り込む存在となりました。
これが後の成れ果て村「イルぶる」です。
ガンジャ隊の人々はイルミューイの中へ入り、それぞれ望んだ姿の成れ果てとなって暮らすようになります。
しかしヴエコにとってそれは「安全な村ができた」という単純な話ではありません。
大切なイルミューイが犠牲になった結果だったからです。
ヴエコが「目の奥」に150年間幽閉された理由
成れ果て村が誕生したあとも、ヴエコは他のガンジャ隊員と同じように村の住人にはなりませんでした。
彼女は村の「目の奥(ドグープ)」と呼ばれる場所へ幽閉されます。
ヴエコがワズキャンと対立した理由
ヴエコはイルミューイを利用する形でガンジャ隊が生き残ったことを受け入れられませんでした。
イルミューイの犠牲によって生き延びたことへの罪悪感も大きかったのでしょう。
やがてヴエコは自ら命を絶とうとしますが、それをワズキャンに止められます。
そしてワズキャンによって、イルミューイでもある村の「目の奥」へ幽閉されました。
皮肉なことに、その場所でヴエコは長い時間イルミューイと共に存在することになります。
ヴエコはなぜ成れ果てにならなかった?
成れ果て村の住人の多くは、人間の身体を捨てて成れ果てになっています。
ところが、約150年後にリコと出会ったヴエコは人間の姿を保っていました。
つまり、幽閉されていた期間のヴエコは村の住人と同じ意味での成れ果てにはなっていません。
イルミューイそのものでもある村の内部に閉じ込められ、守られるような状態で長い年月を過ごしていたと考えられます。
ただし、ヴエコは物語の最後まで人間の姿のままだったわけではありません。
このあと六層の上昇負荷を受けることで身体が変化します。
ヴエコとパッコヤンの関係
ヴエコの最期を語るうえで重要になるのが、ガンジャ隊の仲間だったパッコヤンです。
ヴエコとパッコヤンには特別な関係があった?
原作漫画には、ヴエコとパッコヤンが裸で密着しているように見える場面があります。
またパッコヤンはガンジャ隊時代からヴエコの近くにいる場面が多く、成れ果てになった後もヴエコを強く気にかけています。
そのため二人は恋人だったのではないか、百合の関係だったのではないかとも言われています。
ただし、作品内で「二人は恋人」と明言されているわけではありません。
かなり親密な関係だったことはうかがえますが、それ以上については読者の解釈が入る部分でしょう。
パッコヤンが最後にヴエコを助けた理由
パッコヤンのヴエコに対する思いが最も強く表れているのが、成れ果て村崩壊時の場面です。
ヴエコが六層の上昇負荷を受けて身体が崩れ始めたところへ、パッコヤンが駆けつけます。
パッコヤンは自分の身を犠牲にしてヴエコを力場の影響が弱い場所へ戻し、その直後に消滅してしまいます。
ヴエコと再会してからほとんど言葉を交わせなかったパッコヤンが、最後には命をかけて助ける。
二人の関係を考えるうえで、とても印象的な場面です。
メイドインアビスのヴエコは最後に死亡する?
「目の奥」から解放されたヴエコですが、最後まで生き残ることはできませんでした。
ヴエコは六層の上昇負荷を受ける
ファプタによって成れ果て村が破壊されると、それまで村の内部では遮られていたアビスの力場が入り込むようになります。
しかし約150年間も村の奥にいたヴエコは、その危険にすぐ気付くことができませんでした。
階段を上ってしまったヴエコは深界六層の上昇負荷を受け、身体が成れ果てのように変化していきます。
そのときヴエコは、自分がこれまで人間のままだったことに気付きます。
パッコヤンに助けられるものの最後は死亡
上昇負荷を受けたヴエコを救ったのがパッコヤンです。
パッコヤンのおかげでその場で命を落とすことは避けられました。
しかし身体はすでに深刻な状態でした。
その後ナナチたちによって運ばれ、ヴエコはついにファプタと対面します。
ヴエコが最後にファプタへ伝えたイルミューイのこと
ファプタはイルミューイが最後に産んだ娘です。
そのためヴエコにとっては、大切だったイルミューイが残した存在でもあります。
ヴエコは最後にファプタと向き合い、イルミューイについて伝えます。
そしてファプタとの対話を終えた後、静かに息を引き取りました。
幼い頃から自分自身に価値を見いだせなかったヴエコ。
しかしイルミューイにとってヴエコは、何者にも代えられない大切な存在でした。
最後にファプタへイルミューイのことを伝えられたことで、ヴエコとイルミューイの物語にもひとつの区切りがついたのではないでしょうか。
メイドインアビスのヴエコのお世話と壮絶な過去まとめ
今回は『メイドインアビス』のヴエコがしていた「お世話」や、イルミューイとの関係、最後について紹介しました。
ヴエコの「お世話」は、作中の発言やイルミューイの言葉などから、ガンジャ隊員の性的な相手をすることが含まれていたと考えられます。
ただしヴエコはそれだけではなく、看護や遺物管理なども行っており、ガンジャ隊の三賢として重要な役割を担っていました。
幼い頃に虐待を受け、自分自身を低く評価し続けていたヴエコですが、イルミューイにとっては母親のような、かけがえのない存在になります。
そしてイルミューイもまた、ヴエコにとって初めて心から守りたいと思えた家族のような存在だったのでしょう。
「お世話」という少し気になる言葉からヴエコを調べていくと、彼女とイルミューイの関係や成れ果て村の成り立ちまでつながっていきます。
壮絶な人生を送ったヴエコですが、最後まで誰かを気にかけ続けたところに、彼女というキャラクターの魅力が詰まっているのではないでしょうか。