ここ数年『ポータブル電源』の市場が成長しています。
地震や大型台風などの災害対策として購入する方、または、バーベキューやキャンプ、車中泊の際に使用するため購入する方も増えています。
『ポータブル電源』の中で人気が高いメーカーといえば、『Anker』と『Jackery』です。
「Anker」は、モバイルバッテリー等で人気が高く、その高い技術力がポータブル電源に活かされています。
一方の「Jackery」は、創立メンバーにAppleの元バッテリーエンジニアが加わり、最先端の研究開発と製造の専門知識を積み重ねて作られたポータブル電源です。
どちらも高機能で、確かな実績を兼ね備えているポータブル電源になります。
そこで今回は、『Anker Powerhouse II 800』と『Jackery ポータブル電源 708』を取り上げてご紹介します。
『Anker Powerhouse II 800』と『Jackery ポータブル電源 708』の違いや共通している機能などを徹底比較してみましたので、ぜひご覧ください!
目次
Anker Powerhouse II 800とJackery708の違いを比較
(写真引用:Anker 商品ホームページより)
Anker Powerhouse II 800とJackery708には5つの違いがありました。
それでは、Anker Powerhouse II 800とJackery708の違いをひとつずつご紹介いたします!
電池容量、充電時間の違い
まずは、Anker Powerhouse II 800とJackery708の電池に関する違いをまとめてみました。
Anker | Jackery | |
電池容量 | 778Wh/216000mAh | 708Wh/191400mAh |
充電時間 | 最短5時間 | 最短4時間 |
(データ引用:各メーカー 商品ホームページより)
Ankerで例にして計算すると、1時間に216000mA以上使用するとバッテリーが切れるようです。
次に、どれくらい充電できるのかを表にまとめてみました。
Anker | Jackery | |
ライト(5W) | 約116時間 | 約58時間 |
テレビ(60W) | 約10時間 | 約10時間 |
電気毛布(55W) | 約11時間 | 約10時間 |
(データ引用:各メーカー商品ホームページより。各機器の定格消費電力に基づく計算上の数値)
同じ機器で同じワット数のものを取り上げて比較しました。
Jackeryのライト(5W)の短く感じますが、テレビや電気毛布をしっかり使用することが可能です。
次に、充電完了までの時間を調べてみました。
- Anker:
付属ACアダプターと2つのUSB-Cポートから同時給電により、約5時間で満充電。 - Jackery:
付属ACアダプターと1つのUSB-Cポートから同時給電により、約4時間で満充電。
(データ引用 Anker:メーカー商品ホームページより Jackery:Amazon商品ホームページより)
充電に関しては、容量が小さい分Jackery708の方が早く完了するという結果でした。
また、下記の機器を使用することで最速で充電することが可能です。
- Anker:
付属ACアダプター、USB電源充電器(USB-A・C各1口)、USB−Aケーブル、USB-Cケーブル - Jackery:
付属ACアダプター、USB電源充電器(USB-C1口)、USB-Cケーブル
※USB電源充電器は『PD60W対応』対応です。
Ankerは、USB-A・C各1口ずつ付属品として用意されております!
自社でケーブルを手掛けているからこその心遣いだと感じます。
パススルー充電への対応について
Anker Powerhouse II 800は、「パススルー充電が可能」となっています。
パススルー充電とは、本体を充電しながら接続している機器に電力を送る機能です。
Jackery708も『パススルー充電は可能』となっていますが、取扱説明書に下記の記載がされています。
『電池の寿命を長持ちさせたい場合は、パススルー充電(給電を行いながら充電すること)はなるべくお控えください』
(引用:Jackeryポータブル電源 708 取扱説明書より。本文ママ。)
パススルー充電は利便性が高い分、電池の寿命に影響があるようですね。
ただ、緊急で必要になった時、充電もしつつ、電力を送ることができるのは便利な機能だと思います。
入力・出力数、定格出力の違い
続いて、Anker Powerhouse II 800とJackery708のコンセントとUSB等の数について、見ていきましょう。
Anker | Jackery | |
AC定格出力 | 2口:合計500W | 2口:合計500W |
対応周波数 | 50Hz/60Hz | 60Hz |
DC出力 | 2口:合計最大120W 12V | なし |
シガーソケット | 1口:最大120W | 1口:最大120W |
USB-C | 2口:合計最大120W | 1口:最大60W |
USB-A | 4口:合計最大30W |
1口:最大12W 1口(QC3.0):最大18W |
DC入力 | 最大120W 11-28V(50Hz/60Hz) | 最大120W 24V=7.5A (12-30V対応) |
(データ引用:各メーカー 商品ホームページより)
Ankerは合計11口、Jackeryは合計6口の出力を持っています。
AnkerはJackeryよりUSB-Cが1口、USB-Aが2口多く搭載されています。
Jackeryの『QC対応』とは12V/1.5Aまで、急速充電できるUSB-A端子のことです。
ちなみに、この機能は、Ankerには備わっていないです。
また、カバーの有無についてAnkerは、DC出力とAC出力にカバーがあります。
一方のJackeryは、DC出力のみにカバーがついています。
屋外で使う方は、急な雨に降られた時に備えて「Anker」だと安心です。
車中泊や災害の時に自宅用として使用する方は、「Jackery」で不便なく使用することができます。
本体ライトの有無
Anker Powerhouse II 800の機能の紹介になりますが、本体に大小2種類のLEDライトを備えています。
側面の小型のライトは強・弱・SOSと3種類のモードがあります。
そして背面には蛍光色の大型ライトを搭載しています。
メインのライトが万が一切れても、予備がある安心感は大きいですね!
液晶画面への表示の違い
Anker Powerhouse II 800とJackery708は、液晶画面でバッテリーの情報を確認できます。
- Anker:
現容量率・使用可能な残り時間・本体満充電までの推定残り時間・使用周波数・動作上・下限温度通知 - Jackery:
現容量率・出力ワット数と入力ワット数
(データ引用:各メーカー 商品ホームページより)
Ankerは、使用中の情報が細かく出るようになっています。
Jackeryは、電池レベルをグラフで表示しており、残り残量が%表示なので分かりやすい表示となっています。
サイズと重さの違い
続いて、Anker Powerhouse II 800とJackery708のサイズと重さを比較しましょう。
- Anker:
幅300mm、高さ185mm、奥行205mm、重さ約8.3kg - Jackery:
幅299.7mm、高さ190.5mm、奥行190.5mm、重さ6.8kg
(データ引用:各メーカー 商品ホームページより)
電池容量がAnkerのほうが大きいため、重量も多くなります。
幅はほぼ変わらないようです。
また、高さはAnkerが1cm短く、奥行きについては、Jackeryが1cm短いです。
価格の違い
最後に、Anker Powerhouse II 800とJackery708の価格の違いを見ていきましょう!
実はJackeryは、メーカーでの直販のみの販売となります。
今回は、各メーカー直販サイトからの情報を元に比較していきます。
Anker :74,800円(税込)
Jackery:76,800円(税込)
(価格は各メーカー直販ホームページ 2022年5月3日現在)
AnkerはJackeryより、2,000円ほど安いです。
また、Ankerは直販以外での購入も可能です。
ただ、直販以外での購入の際、メーカーによる保証の対象外となる販売店もありますので、購入したお店で保証がないかの確認をすると安心かなと思います。
Anker Powerhouse II 800とJackery708に共通する機能
(写真引用:Anker 商品ホームページより)
これまでAnker Powerhouse II 800とJackery708の違いをご紹介してきました。
ここからは、それぞれの共通する部分をご紹介します!
別売りソーラーチャージャーは災害時の給電に強い味方!
Anker、Jackeryともに専用の太陽光発電パネルが別売りで用意されています。
- Anker PowerSolar 3-Port 100W:
29,800円(USB-C・USB-A:各一口、約5kg) - Jackery SolarSaga 100:
34,800円(USB-C・USB-A:各一口、約6kg)
これなら、アウトドアでの急な電力不足や停電時のバッテリー充電も安心ですね!
しかも、Anker、Jackeryともにソーラーチャージャー自体にUSB-A、USB-Cポートがひとつずつ付いています!
USB充電できるものはこれだけでもOK!
もう、かゆいところに手が届くって、こういうことですよね!
リチウムイオン電池とバッテリー管理システム使用で、充電のややこしさを解消!
この2機種は『リチウムイオン電池』を使用しています。
また、『バッテリー管理システム』を採用しています。
『バッテリー管理システム』により、自然消費や過充電、過放電を防止して、バッテリーを適切に扱うことができます。
少しでも不安なく使えるための工夫にあふれていると感じます。
AC出力波形は家庭用電源と同じ『正弦波』!
電気を取り出しているコンセントの電気は『正弦波』という波形で送られているそうです。
『正弦波』以外の波形を使うと、ACアダプターの故障を招くなどの問題が発生します。
安いポータブル電源では『修正矩形波』のAC電源を使用しているものもありました。
『修正矩形波』では、『PCやタブレットなど精密機器が使えない』場合があるようです。
今回のAnker、JackeryともにAC出力には『正弦波』電源を採用しています。
『正弦波』使用は、生活家電全般に対応可能なポータブル電源といえます。
Anker Powerhouse II 800とJackery708の主要スペック一覧
今日も5時半に蓄電スタート
まだ15Wだけどどこまでのびるか#蓄電 #jackery #太陽光発電 pic.twitter.com/7qizBqzOwZ— ミニマルブディスト朝比奈智朗 (@tomspace0613) May 4, 2022
Anker Powerhouse II 800とJackery 708の主要スペックをご紹介しましょう。
まずはバッテリー周りから。
Anker | Jackery | |
充電池容量 | 778Wh/216000mAh | 708Wh/191400mAh |
充電時間 | 最短5時間 | 最短4時間 |
使用環境 |
動作温度:0〜40℃ 充電温度:0〜40℃ |
動作温度:-10〜40℃ 充電温度:0〜40℃ |
(データ引用:各商品 ホームページより)
Jackeryの動作最低温度が-10℃になっています。
冬の寒い時期は、気温がマイナス近くまで下がる地域もあります。
そんな時にたくましく動いてくれると、より感謝の念が大きくなりそうです!
次に入出力についてまとめました。
Anker | Jackery | |
AC定格出力 | 2口:合計500W | 2口:合計500W |
対応周波数 | 50Hz/60Hz | 60Hz |
DC出力 | 2口:合計120W | なし |
シガーソケット | 1口:最大120W | 1口:最大120W |
USB-C | 2口:最大120W | 1口:最大60W |
USB-A | 4口:合計最大30W |
1口:最大12W 1口(QC3.0):最大18W |
DC入力 | 11-28V=10A(最大120W) | 12-30V対応 24V=7.5A(最大180W) |
USB-C入力 | 2口:合計最大60W |
(データ引用:各商品 ホームページより)
Ankerの『DC出力』は車の配線を触ったことがあれば、すごく役立つのではないでしょうか。
カーソケットを増やしたり、車内用LEDリボンで照明を増やしたり…。
いろんな拡張性を持った出力だと思います!
最後に本体周りについてまとめました。
Anker | Jackery | |
幅×奥行き×高さ | 約300×185×204(mm) | 299.5×191.5×190.5(mm) |
重さ | 約8.3kg | 約6.8kg |
その他 | ライト2基 | なし |
(データ引用:各商品 ホームページより)
重いけど本体にライトが2基あるAnker。
ライトはないけど、Ankerより1.5kg軽いJackery。
便利さと軽さのどちらを求めるかが、選ぶ基準のひとつになりそうです。
Anker Powerhouse II 800とJackery708の選び方!おすすめな人とは
(写真引用:Anker 商品ホームページより)
ここまで、Anker Powerhouse II 800とJackery708の違いについて見てきました。
次に、Anker Powerhouse II 800がおススメな方、Jackery708がおススメな方をご紹介します。
Anker Powerhouse II 800がオススメな方!
Anker Powerhouse II 800をおススメしたいのは、このような方です。
- 大人数(4人以上)での使用が考えられる方
- UPS(無停電電源装置)の導入を考えられている方
やはりUSBの入力数が多いので、人数が多くなっても対応しやすいですよね。
USB充電が多くなっているので、USB-A・C合わせて6口は心強いですよ!
充電しながら使える『パススルー充電』対応なので、防災用も兼ねてテレワークなどでUPSとして利用されている方もおられました。
PCや液晶モニター、HDDなど、停電による急なデータ紛失に対応できるとのこと。
PCのデータトラブルに苦しんだ方は一考してみてもいいかも!
Jackery 708がオススメな方!
Jackery 708をオススメなのは、このような方です。
- 少人数(3人以下)での使用が考えられる方
- 運びやすいものをお探しの方
USB-Aが2口、USB-Cが1口なので、小家族での利用に適しています。
重さがAnkerと比べて約1.5kg軽いので、もち運びに便利です。
Anker Powerhouse II 800とJackery708のクチコミ・レビュー
#Anker PowerSolar 3-Port 100W
思いの外早く納品された!
これとPowerHouse II 800と組み合わせれば、災害時でもある程度の機器の電源供給は心配ないかな? pic.twitter.com/Qmn5PEayb6— (@masaymzk) April 30, 2022
それでは実際にお使いの方々のネットでのクチコミをまとめてみました!
Anker Powerhouse II 800のクチコミをご紹介します。
まずは良いクチコミから。
- このクラスではコスパがいいです!
- 性能はもちろん、コスパ、デザインともに満足できると思います。
(データ引用:Amazon 商品ページより)
「基本性能が高いのに10万円しない!」など、コスパにお喜びの声が挙がっていますね!
本体側面のライトへの高評価も見受けられました。
続いて、厳しいクチコミ。
- 説明書が不十分です。
- 使い始めて3ヶ月でAC入力端子の接続不良がおきました。挿し直すと再び充電できますが…。
- パネル上部の取っ手が折り畳めず、邪魔でした。
(データ引用:Amazon 商品ページより)
厳しいクチコミは「使ってから◯ヶ月で…」という声の多さです。
使われている方の状況にによりますが『使っていないのに充電量が20%』という声もありました。
ただ、Ankerはサポート面において優秀との声が多いので、その一点で使用後の不具合発生についてはクリアできると思います。
先日、Ankerの掃除ロボットがバッテリー消耗?で故障しました。サポートセンターに連絡したらすぐ交換品を送ってくれました♡
購入してから1年3ヶ月も経ってるのに無償で交換品送ってくれるなんて…まじで神対応♡
わたしの心もお掃除されました。✌️
これからも愛用します#Anker pic.twitter.com/g9MflB6uon— うに☀年収400万マンの冒険 (@unys_400man) April 30, 2022
Jackery 708のクチコミをご紹介します!
まずは良いクチコミから。
- 容量の割に小さいです。思ったより軽いですね。
- 充電スピードが早いです!
(データ引用:Amazon 商品ページより)
圧倒的に多かったのが『小さく軽い』『充電速度』についての高評価でした。
中でも『軽い』の声の多さに驚きました。
ハンドルに滑り止めが付いているので、手が滑りにくいことも高評価を得ている印象でした。
また、一つ前のモデル(Jackery 700)からの買い替えの方が多いことも特徴です。
続いて、厳しいクチコミもご紹介します。
- 初期不良で充電できない…。
- 初期不良でAC出力が機能しませんでした。
- 1週間で使用できなくなりました。
(データ引用:Amazon 商品ページより)
初期不良についてのコメントがありました。
Jackeryは、保証登録制度があるので万が一初期不良の際に対応してくれます。
Anker Powerhouse II 800とJackery708の違いを比較まとめ
(写真引用:Anker 商品ホームページより)
今回は、Anker Powerhouse II 800とJackery708の違いについての比較、また共通の機能についてご紹介しました。
私たちの生活に、電気は欠かせないものです。
ガスでまかなえる部分もありますが、電気を使用できないと生活に支障をきたします。
ポータブル電源があるといざという時にバックアップしてくれます!
さらにキャンプやバーベキューなど、アウトドアのレジャーにも大活躍できます!
少々高額なお買い物になりますが、持ち運べる電気の心強さを考えるとプライスレスな気がします。
この機会に一家に1台、ポータブル電源を備えてみてはいかがでしょうか。