【終わりのセラフ】で物語の重要な鍵を握っていると考えられる一瀬グレンについて深く調べてみました。
正義感溢れるリーダー的存在でもあるグレンですが、たまにその真逆の表情を浮かべていたりなどでグレンは二重人格という疑惑が出ていましたよね。
他にもグレンが優たちに対してした裏切りとはなんなのか。
優たちを裏切ってでも成し遂げようとしているグレンの目的とはなんなのか。
この記事では、一ノ瀬グレンに関する疑問について調査してみました。
一瀬グレンが二重人格である可能性は?
一瀬グレンが二重人格だということが発覚したのは10巻の38話「目覚める生成り」の後半部分ででした。
「名古屋の吸血鬼の殲滅」柊暮人の指令でグレン率いる月鬼ノ組が名古屋に向かい、吸血鬼共を殲滅していきましたが、クローリーに仲間を人質にされてしまいます。
グレン達はクローリーを倒し仲間を救出するために名古屋市役所に向かいました。
無事仲間を救出することに成功しますが、グレンが捕まってしまいます。
そして、捕まったグレンはクルル・ツェペシの尋問を受けていました。
その光景を後ろのほうで見ていたフェリド・バートリーがクローリー・ユースフォードにグレンが「生成り」だと説明していました。
「生成り」とは、鬼になる直前の状態のことを言います。
生成りになると、一日の時間を二つの人格が行ったり来たりしている状態になるのだそうです。
二つの人格とは「自分の元からある人格」と「鬼に乗っ取られている人格」です。
グレンの場合、元の人格は「部下や仲間を救いたい理想主義者」もう一つの人格は元恋人・柊真昼の怨霊に取り憑かれた「野望のためなら仲間のことも簡単に裏切る完璧主義者」です。
完璧主義者の人格になっている時のグレンの目は赤に変化しています。
普段は、もう一つの人格を抑えるために「鬼呪抑制剤」を常に服用しています。
一瀬グレンの裏切りとは?
グレンはずっと前から…正確には「人類が崩壊した8年前」にはすでに吸血鬼(フェリド・バートリー)と繋がっていたこともある意味裏切り行為と考えられなくもないですよね。
ですが優たちが感じたグレンの裏切りは11巻の39話「計画のハジマリ」で柊暮人と共に行った「終わりのセラフ」を使った実験だと思います。
グレンが吸血鬼(クローリー)に捕まってしまい、指揮官を失った月鬼ノ組は疲弊しながらも作戦の最終合流地点の名古屋空港に到着しました。
深夜は「名古屋空港に逃走用のヘリがあり、それで吸血鬼どもを新宿に誘導する」とグレンから聞かされていた作戦内容を話します。
しかし到着した空港にヘリはなく、この作戦を立てたのはグレンではなく柊暮人だと気付きます。
さらに、このままではたくさんの吸血鬼どもが空港に攻め込んできてしまうという状況になり、深夜は作戦を放棄し「グレンを救出しに行く」と言います。
そんな時に、空港に柊暮人が姿を現し「月鬼ノ組の犠牲の上に吸血鬼どもに完全勝利する」と言い放ちました。
暮人が立てた本当の作戦は「新宿に吸血鬼を誘導する」ことではなく「月鬼ノ組の隊員達を生贄に【終わりのセラフ】を完全に管理下にし、吸血鬼を殲滅する」というものだったのです。
シノア隊はいそいでこの場から離脱しようとしましたが、吸血鬼どもが攻め込んできてしまいました。
そんな中吸血鬼に捕らえられていたグレンが優の前に現れ、優の目の前で「終わりのセラフ」に生贄を与え始めたのです。
この時のグレンはもう一つの人格になっており、仲間を裏切り、仲間の命で「終わりのセラフ」を人間がコントロールできる管理下に置くことを実行したのです。
この時優はグレンに「仲間を裏切ったりしないよな!!?」と「俺達は…俺達は…家族じゃないのかよ!!?」と言い迫っていたので、優たちにとっての裏切りは吸血鬼と繋がっていたことではなくて、仲間の命を生贄にした行為のほうなのかなと私は解釈しました。
一瀬グレンの目的は人類の全蘇生?
15巻の59話「飼い主はダレカ」でフェリドと協力体制になった優たちはクローリーと共にある屋敷にいました。
その屋敷の地下に優とミカの百夜孤児院の家族や鳴海の仲間など死んだ人達の死体が大切に保管されていました。
そしてフェリドの助っ人つまりグレンが自分の仲間を連れて優たちの前に現れました。
そこで優たちはグレンの本当の目的が「自分が死なせてしまった人類の全蘇生」だと知らされます。
しかし、本当に人類の全蘇生が目的なのでしょうか。
8年前のとつぜん人類を襲ったウイルスはグレンが死んだ仲間(柊深夜・五士典人・十条美十・花依小百合・雪見時雨)を禁忌の「死者蘇生」で蘇らせたのが原因でした。
さらに蘇った人間は10年しか生きられず、また、蘇生の事実を知った瞬間に塵になって消滅してしまうので完全に蘇生されたわけではないのです。
グレンは仲間を蘇生すれば世界が滅亡すると知っていながら「死者蘇生」を行いました。
つまり、グレンにとって仲間は他の何を置いても大切なものということが分かりますが、全人類となるとどうなのでしょうか。
ここからはあくまで私個人の解釈なので読むのであればご注意を……。
グレンの中で一番大切なのは仲間の「完全蘇生」なのではないかと思いました。
人類の全蘇生はグレンの中ではあくまでも目的達成のための通過点なのかもしれません。
そしてその通過点を成功させるためには優の存在が必要不可欠なのではないでしょうか。
もし、全蘇生をしたとするとその後神の天罰「終わりのセラフ」が出てくると思うのですが、それと優を戦わせるみたいな感じなのかなと妄想が膨らむわけですが……。
正直、グレンが「人類の全蘇生」の話をしている時少し胡散臭いと感じてしまいました。
まとめ
グレンの二重人格・裏切りそして目的についてをまとめると……
・グレンは「生成り」の状態だった
・「部下や仲間を救いたい理想主義者」と「野望のためなら仲間のことも簡単に裏切る完璧主義者」の二つの人格が行ったり来たりしている。
・グレンがした裏切りは「月鬼ノ組の隊員達の命を生贄に【終わりのセラフ】を制御仕様としたこと」
・「人類の全蘇生」と語っているが実際は全部が全部本当ではないのではないか。
・グレンの中で一番重要なのは「自分の仲間の完全蘇生」
・人類の全蘇生は目的達成のための通過点
と、こんな感じです。