「呪術廻戦」では、人に害をなす呪霊のほかに、呪術を持たない非術師(一般人)を自分の術式で殺害する「呪詛師」が存在します。
呪詛師の筆頭である夏油傑も、かつては非術師を守ることを優先する呪術高専の生徒でしたが、あるきっかけから闇堕ちすることに…。
思想が傾いてしまった夏油ですが、夏油の言葉はただの悪役が言う煽り文句だけではなく、ずっしりとくる名言があることも確かです!
今回紹介する夏油の名言は、非術師を守る呪術師としての言葉と、非術師を根絶しようとする呪詛師としての言葉として分かれます。
そんな夏油の光と影を彼の名言を通して、見ていきましょう!
また、夏油傑の声を演じる声優さんについても紹介していきます。
目次
夏油傑の名言・名セリフを一覧で紹介
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- “弱者生存” それがあるべき社会の姿さ 弱きを助け強きを挫く いいかい悟 呪術は非術師を守るためにある
- 私達は最強なんだ 理子ちゃんがどんな選択をしようと 君の未来は私達が保障する
- 自分にできることを他人(ひと)には「できやしない」と言い聞かせるのか? 君は五条悟だから最強なのか? 最強だから五条悟なのか?
- 猿は嫌い それが私の選んだ本音
- 自己中心的だね だが自己肯定か 生きていく上でこれ以上大事なこともないだろう
- この世界では私は心の底から笑えなかった
以上が、作中で夏油傑の名言・名セリフだと感じたものです。
高専時代の夏油と、その後の夏油の考えはまるで別人ですね。
最初から呪詛師になりたくてなった訳ではなく、苦悩してもがいたあげく、呪詛師にならざるを得なかった夏油の悲しい運命が名言の一覧から見て取れます。
それでは、夏油の名言を詳しく見ていきます。
“弱者生存” それがあるべき社会の姿さ 弱きを助け強きを挫く いいかい悟 呪術は非術師を守るためにある
夏油は「呪術は非術師を守るためにある」を本気で信じ追い求めていたんだよな。本気で信じて全うしていたからこその失望と疲弊が彼を変えたわけだけど、呪術の“正しさ”を求めるという点ではブレていないんだよな。本気で信じた正義が変わっただけで、最後まで正義を信じ本気で追い求めた男だよ、夏油は
— 戌 (@blue_spring_JJK) February 20, 2021
8巻65話にて。
高専時代の五条と夏油が会話するシーンで出てくる名言です。
若気の至りで最強を自称していた五条が「弱い奴等に気を遣うのは疲れるよホント」とグチをこぼすと、夏油が諭すようにこの言葉を言います。
当時の夏油は、非力な人間を自分の呪術で救うことが、呪術師の意義であると思っていました。
夏油なりの正義をもって五条に教えたわけですが、当の五条は「呪術(ちから)に理由とか責任を乗っけんのはさ それこそ弱者がやることだろ ポジショントークで気持ちよくなってんじゃねーよ」と聞く耳を持たず。
このやり取りがのちの夏油と五条の別れのシーンで皮肉になっていることがうかがえます。
私達は最強なんだ 理子ちゃんがどんな選択をしようと 君の未来は私達が保障する
夏油、祓った呪霊は必ずしも取り込まなくても良かったはず。それでも呑み込んで結果として追い詰められていったのは、天内に言った言葉を嘘にしない為だったのでは。
もはや追いつけない一人の「最強」に、追いつこうとしなければならなかった。#呪術廻戦#wj43 pic.twitter.com/rEqeIAykSf
— さいとし (@sightsea) September 21, 2019
9巻72話にて。
呪術界の結界の要である天元と「同化」することになった天内理子を、主要結界のエリアまで連れてきた夏油。
しかし、夏油は天元と理子が「同化」することで、理子の人格を「抹消」することを知っていました。
もし、理子が「同化」を拒んだら、五条と夏油は「同化」をなしにして天元や呪術界を敵に回す覚悟ができていたのです。
そこで、夏油は理子にこの言葉を伝えます。
この名言から、夏油と五条がお互いに「困難を乗り越える強さがある」と信頼していることや、夏油が理子に人生を謳歌してほしいと思っていたことが分かりますね。
自分にできることを他人(ひと)には「できやしない」と言い聞かせるのか? 君は五条悟だから最強なのか? 最強だから五条悟なのか?
Q1.傍線部①「君は五条悟だから最強なのか? 最強だから五条悟なのか?」について、夏油は何が言いたかったのか説明せよ(10102点) #呪術廻戦 #五条 pic.twitter.com/IQPQH365Ta
— プノ (@4NwwJCMuJLVVwrE) December 4, 2020
9巻78話にて。
自分達が護衛していた天内理子を非術師の伏黒甚爾に殺され、理子の遺体を見て拍手を送る盤星教(彼らも非術師)を見たことで、夏油は「非術師を呪術で守る」という自分の意義が揺らぎ始めます。
また、五条が伏黒との戦闘で覚醒したことで「最強の二人」から「五条一強」になり始めたことで、夏油はさらに自分が呪術師でいる理由が分からなくなっていきます。
そうした経緯から夏油は彼の任務先である村の人間を100名以上殺害しました。
新宿で呪詛師となった夏油は五条と出会い、言葉を交わします。
五条は夏油の考えに激怒して、「非術師殺して術師だけの世界を作る!? 無理に決まってんだろ!!」と言いますが、夏油はこのセリフを告げて、五条を困惑させます。
1年前、”弱者生存”を説いた夏油に五条は「ポジショントークで気持ちよくなってんじゃねーよ」と言っていましたが、今や最強呪術師になった五条が夏油に「ポジショントーク」を指摘されている…。
何とも皮肉な構図ですね…。
猿は嫌い それが私の選んだ本音
シャワー浴びつつ誰の為に戦ってるか自問自答してつい「猿め・・・」と零す夏油傑、美しい・・・ pic.twitter.com/8zA6f5VZxu
— 千葉チャンネル (@KameImcachan9) March 29, 2021
9巻78話にて。
「非術師を見下す自分」と「それを否定する自分」…。
理子が殺害された一件から、どっちが自分の本音か分からなくなっていた夏油でしたが、任務先で呪術を持つ双子の子供(菜々子と美々子)が村の人間達に虐げられた惨状を見たことで、夏油の理性のタガが外れてしまいます。
その後夏油は盤星教信者の前で登壇したかと思えば代表役員を殺害し、「私に従え猿共」と見下します。
こうして、夏油は猿=非術師を抹殺することを選択しました。
正義感のある人間がここまでガラリと極悪人になってしまうと、悲しくなってしまいますね…。
夏油のしていることは明らかに間違いですが、彼のこのセリフに同情もしてしまいます。
自己中心的だね だが自己肯定か 生きていく上でこれ以上大事なこともないだろう
夏油傑が自己肯定以上に大事なことはないって言ってた pic.twitter.com/RImpCm8Zd4
— こうら・D (@kouraaka93) January 11, 2021
0巻最終話にて。
呪詛師となった夏油が「百鬼夜行」を起こしたことで、呪術師たちは現場に駆り出されることに。
手薄になった呪術高専で乙骨が待機する中、夏油が急襲したことで、二人は激しいバトルを繰り広げます。
その戦いで乙骨は「僕が皆の友達でいるために 僕が!! 僕を!! 生きてていいって思えるように オマエは殺さなきゃいけないんだ」と夏油に激昂し、夏油もこの名言を乙骨に返します。
乙骨のセリフもなかなかの名言ですが、夏油もさらっとこの名言を返すのが秀逸です!
夏油は「醜悪な弱者である非術師を抹殺して、強者である呪術師の楽園を作る」ことを大義としています。
この大義は夏油が「ねじ曲がった自己肯定」をした結果生まれたもので、高専時代の夏油は「非術師を守る」自分を肯定できずに呪詛師となっていきました。
夏油の苦しい過去が表れた名言とも言えます。
この世界では私は心の底から笑えなかった
呪術高専読み返したら、夏油が「この世界では、心の底から笑えなかった」って言っててすごく辛くなった
マイク持ってる時は仏みたいな顔して、マイク捨ててから
「腹の底からでた『本音』」
言ってるの胸が痛い・・・ #wj45 #呪術廻戦 pic.twitter.com/mBRqqPsf0U— ギールベルト (@gilbert0515) October 9, 2019
0巻最終話にて。
乙骨の致命傷を食らい、瀕死で逃げ延びた夏油ですが、五条に見つかってしまいます。
五条は「何か言い残すことはあるか」と夏油に言うと、夏油は遺言代わりにこの名言を残します。
高専時代の夏油を知ると、心に刺さる一言ですね。
夏油傑の声優は?口調やしゃべり方を紹介
櫻井さんと来たら私にとっては櫻井孝宏さんなの。斉藤終でありおそ松さんであり冨岡義勇であり夏油傑。#櫻井孝宏 #銀魂 #斉藤終 #おそ松さん #松野おそ松 #鬼滅の刃 #冨岡義勇 #呪術廻戦 #夏油傑 pic.twitter.com/mwVm5Hx0UZ
— こなつ (@sbiseiyu_anm) February 22, 2021
高専時代の夏油は、傲岸不遜な五条を諫める冷静沈着な印象で、穏やかさと知的さを兼ね備えた話しぶりです。
また、この当時仲の良かった二人は漫才のような掛け合いをしていて、五条がボケ役、夏油がツッコミ役といったところです。
しかし、呪詛師となって0巻に登場した夏油は、悪人然としていて、どこかひょうきんな様子がうかがえます。
アメコミ映画の悪役に近いしゃべり方と言えばいいでしょうか、自分の歪んだ考えを仰々しく言うところもそんな感じです。
高専時代との夏油はまるで大違いですね(0巻というだけあってまだ夏油のキャラがそこまで定まってなかったのかも…)。
続いて、夏油を担当する声優さんを紹介します。
夏油傑の声を演じているのは、櫻井孝宏さんです。
櫻井さんの出身は愛知県で、所属事務所はインテンションです。
- おそ松さん (松野おそ松役)
- ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (岸部露伴役)
- 鬼滅の刃 (冨岡義勇)
櫻井さんは「P.S. 元気です。孝宏」や「こむちゃっとカウントダウン」といったインターネットラジオ番組でラジオパーソナリティを務めています。
クールな二枚目キャラを演じることが多い櫻井さんですが、ラジオでのトークでは穏やかな印象を受けました。
また、番組の司会を長く務めている櫻井さんは話の引き出しがとても多く、色んな方面にトークを展開していくので毎回濃い内容のラジオ番組となっています。
櫻井孝宏さんのトークが気になる方は、是非桜井さんがメインパーソナリティを務めているラジオ番組をチェックしてみてください。
まとめ
おはござー
呪術廻戦で好きなキャラは
断トツで夏油傑彼は可哀想しか言えない
あーなるよ
全ては上が悪かった pic.twitter.com/NdnemGM615— *雪* (@harunatu1225) March 7, 2021
今回は「呪術廻戦」の悪役である夏油傑の名言をピックアップして紹介していきましたが、夏油の言葉には他のキャラクターのセリフと違って、どこか悲しい雰囲気が漂っていますね…。
高専時代から呪詛師までの夏油の名言を通して見ると、彼なりの葛藤がうかがえます。
個人的には0巻で、主人公の乙骨と夏油が対峙したとき、正義感のあふれる乙骨に夏油もどこかでかつての自分を重ねていたんじゃないかと思っています。
今回の記事で、夏油傑の魅力が伝われば幸いです。